睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

  1. トップ
  2. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

心筋梗塞や心不全といった命に関わる病気を引き起こす原因にもなり得る睡眠時無呼吸症候群(SAS)。
日本においては約500万人もの潜在患者が存在すると言われています。
就寝中に症状が現れる病気のため自身で気付くことは難しいですが、
このページを読み、心当たりがあると思われた方は、安心した生活を送れるように早期検査・早期治療を行うことをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)は、就寝中に呼吸が止まったり、呼吸が弱くなったりする症状を繰り返す病気です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)には、脳や神経の異常から生じる「中枢型(CSAS)」、肥満が主な原因となって生じる「閉塞型(OSAS)」、この2種類が混ざった「混合型」の3種類がありますが、今回は、睡眠時無呼吸症候群発症者の約9割が患う「閉塞型(OSAS)」について紹介していきます。
まずは睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状について。

ここでは就寝中と起床後、日中の3つの時間帯に分けて睡眠時無呼吸症候群(SAS)に現れる主な症状を紹介します。
当てはまる症状が多くあるという方は、すぐに当院にご相談ください。

就寝中に現れる主な症状

  • 激しいいびきをかく
  • 呼吸が止まる・弱くなる
  • 何度も目が覚める
  • 寝汗をよくかく

いびきや無呼吸といった症状は自身で気付くには難しいものではありますが、就寝中によく目が覚める方や、寝汗の量が多いという方は睡眠時無呼吸症候群(SAS)を患っている可能性があります。

いびきをかく人の中で、約7割近くもの人が睡眠時無呼吸症候群(SAS)であるということも言われていますので、家族などにいびきを注意される方は注意が必要です。

起床後に現れる主な症状

  • スッキリとした感じがない
  • 口が乾いてパサつく
  • 頭痛がする
  • どれだけ寝ても疲労が取れない

就寝中に呼吸が止まることで酸欠状態に陥り、就寝しているのに疲れが溜まり頭痛がするなどの症状が現れることも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の特徴の一つです。
就寝中の症状を自身で把握することは難しいですが、まずは起床後の症状把握を行い、このような症状が当てはまるという方は一度当院にご相談ください。

日中に現れる主な症状

  • 気怠さが続く
  • 集中力が続かない
  • 日中の眠気が強い
  • 疲労感が消えない

仕事中に気怠さが続いたり、眠気に襲われたりする方も多いことでしょう。
そのような方は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を患っている可能性が高いです。
しっかりと睡眠時間を確保しているのに上述の症状が見られるという方は、一度当院にご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の危険性

  • 高血圧症
  • 脳卒中
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 不整脈
  • 糖尿病

これらは睡眠時無呼吸症候群(SAS)が引き起こす可能性のある循環器病です。
就寝中の呼吸が止まることで、脳や心臓といった生きる上で非常に重要な器官に大きな負担がかかり、上述のような病気の発症、また合併症を発症する確率が高まります。
また病気という危険性だけではなく、交通事故の発生率が非患者の約7倍にも跳ね上がるという危険性もあるのが睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療について

命に危険を及ぼす睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)という治療法で治療することができます。

CPAP(シーパップ)療法とは
CPAP療法とは「Continuous Positive Airway Pressure」の頭文字を取って名付けられた療法で、日本語では「経鼻的持続陽圧呼吸療法」と表されます。
この療法は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の改善に効果的であり、多くの先進国で最もよく取り入れられている手法です。

どのような療法なのかを簡単に紹介すると、鼻から持続的に空気を送り込み圧力をかけることで、気道が常時閉塞しないようにするという療法となります。
専用のマスクを着用するため、慣れるまでは気持ち悪さが残りますが、慣れてしまえば熟睡にも繋がり、重病者の方の治療にも有効な治療法の一つとなっています。

当院でも、CPAP療法に対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群患者がCPAP療法を受けるメリット

  • 無呼吸の改善
  • 眠気の解消
  • 高血圧の改善
  • 脳卒中・心筋梗塞等の発症抑制

CPAP療法を受けることで得られるメリットは、無呼吸を改善するというだけのものではありません。

無呼吸が改善されれば就寝中の酸素取り込み量が増え、疲労回復効果の向上起床時の頭痛解消日中の気怠さの解消眠気の解消といった好影響を受けることも可能です。

また、脳や心臓にかかる負担が軽減されることにも繋がるため、高血圧症の改善はもちろん、突然死を招く恐れのある脳卒中や心筋梗塞といった循環器系の病気の発症を抑制することにも繋がります。

CPAP療法による治療は言うまでもありませんが、減量をしたり飲酒を控えたりするだけでも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状を改善できる可能性はありますので、生活習慣を見直し規則正しい生活を送ることを意識するようにもしてみてください。

当院では睡眠時無呼吸症候群(SAS)の相談や治療など、専門的に行っておりますので、
お気軽にご来院ください。